TROPICAL LOVE/電気グルーヴ(2017)
- アーティスト: 電気グルーヴ
- 出版社/メーカー: KRE
- 発売日: 2017/03/01
- メディア: CD
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出会った時期:2018年5月
おそらくこのCDが電気グルーヴが好きになった一番のきっかけ。
初めて聞いたのは「ゴールデンヒッツ」で、なんとなく引っかかるものがあったからベスト盤以外のものも聞いてみようと、とりあえず当時で一番新しいオリジナルアルバムを選んだ。
いわゆる「一般ウケするど真ん中」ではないけれど、キャッチーさとシュールさと毒と色気とトロピカル成分のバランスがちょうどよく、とても聞きやすいと思った。何様だよ。すいません。好きだしお金も払うので許して。
トロピカルでカラフルなのに落ち着いていて大人っぽい。カクテルのイメージ。でもジャケットが裏も表もちょっとアレ(電気グルーヴだからね)。
1 人間大統領 / Ningen President
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可愛らしいワンちゃんが大統領で、人面犬が副大統領。
実を言うと、このCDを聞き始めた当初はピエール瀧という人が誰なのかよく知らなくて、「この司会者の声はプロっぽい喋りだけど電気グルーヴの人じゃないのかな?」と思って聞いてた。ピエール瀧さんですね。
サイコな言葉選びと舌に乗せて心地良い言葉選びという両氏の特長が混じった歌詞が好き。ピンポイントで言えば「人間(あ)やめて大統領」のギリギリ感が好き。人間!\ア!/やめて大統領!
「全身ラメが大好評」には「全身アルミ箔」のグルーヴを感じるし、ここでもやっぱり火事のモチーフが出てくる。火好きすぎかよ。
2 東京チンギスハーン / Tokyo Genghis Khan
最初に聞いたときの印象は忘れたけど、たぶんタイトル意味わかんね~ウケるとかって思ってたと思う。その後もっと意味わかんね~曲に出会うとは知る由もないです。逃げて!
あと音楽はぜんぜん全くの無知マンかつろくにブックレットも見ないやつなので、例によってイントロのワンツースリーフォーは電気グルーヴのどちらかの声なのかな?と思ってた(無知)
「チンギス!ハァン!」のところの声が好きなんですけど、その後ライブでの歌声を聞いてもっと好きになった。
歌詞の不穏さが好き。基本的に雰囲気が不穏な曲好きだもんな。分かる。
3 顔変わっちゃってる。 / Kao Kawacchatteru.
ライブ音源を聞きまくったあとにこのCDに立ち返ると、サウンドの人間味が薄くてかっこいい!好き!ってなる。別に濃くても薄くても好きなんですけど。
予防線として何度でも書きますけど音楽的な教養がゼロなんで小学生みたいな感想しか出てこないですけど、3:30からの空気の変わりようがとてもいい。ライブだとさらに変態的なアレンジになっててそれはそれでとてもいい。あがる。
4 プエルトリコのひとりっ子 / Puerto Rico no HITorIKKO
英語のほうはなんでヒットorイッコーなんでしょうね。青竹!竿竹~!
この曲に限った話じゃないんですけど、ライブのときの瀧氏の体の動き(肩から揺れる感じのあのダンス)が曲のイメージにピッタリハマってて、「そ、それ~!わかる~~~!」となった。それです。分かる。
あとライブでいうと、1:10あたりの音で卓球氏の首が締まってたのが面白かった。分かんないんだけど分かる。そういうイメージだったの?
電気グルーヴの、女性ボーカルの仕込み方(電気の二人の声とのバランス)が好きだ。
5 柿の木坂 / Kakinokizaka
「絶対次も来るぜこの自治体癖があるぜ」? 「絶対いま来るぜこの自治体絵になるね」?
「この自治体ケミカルイェイ」? 「絶対つきまくるぜ」??
「自治体」の呪縛から一向に逃れられないんですけど、マジでなんて言ってるのか知りたい。
地名ソング。エモエモのエモ。石野卓球さんは多くを語りすぎずに空気感を作る歌詞の天才だと思ってる(キモオタク)。
この曲を挟んでアルバムの空気というかライティングというか、雰囲気が変わる感じがする。ヘソ曲。
「人間大統領」のイントロでジャングルを感じ、なんとなく夏っぽくて暑くて明るいイメージを持って聞き進めてきたところに、「金色に染まってきた 枯れ葉と落ち葉」「消えるように暮れてきた 明かりを灯した」とくる。「顔変わっちゃってる。」で熱くなった全身もクールダウン。
ここまでパキッとした輪郭を感じていたのに、もう消えてしまうんですよ、「霧のように」、「影まぼろし」のように。エッ、エモ~~~
6 Fallin’ Down(Album mix)
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ラヴを歌っている曲その1。
目立つベースラインでシングルver.よりもダークになったというか、エグみが増したことで気持ちよくアルバムに馴染んでる感じ。多幸感が減って表面積も小さくなった感じ。
「タテもヨコもない 上下すらない」あたりのハモリが好き。
7 ユーフォリック / UFOholic
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あのPVヤバない? 夢に出そう。出てないけど。
トロピカルを冠したアルバムにUFO的な曲が入ってるのがシュール。UFOも好きなモチーフなのかな。
音楽の用語で言えばこの曲のジャンルはこれ!っていうのがあるはずなんですけど、よく分かんないので浮遊感が気持ちいいとだけ書きます。延々と聴いていられる。
8 トロピカル・ラヴ / TROPICAL LOVE
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ラヴを歌っている曲その2。
レビューブログを読みあさってるときに、なんかこういうジャングル的なリゾート的なヒーリング的な要素のあるテクノのジャンルに言及してる記事があってナルホド~と思ったんだけど、それがなんだったかも誰のブログだったかも分からないので分からない。
「東京チンギスハーン」が夕暮れ6時半、「柿木の坂」で消えるように暮れて、「トロピカル・ラヴ」が午前0時すぎ。そしてヴィーナスの丘へ。
9 ヴィーナスの丘 / Venus Hill
ラヴを歌っている曲その3?
エロというか性の曲だと思うんですけど、レビュー読んでるとそういう露骨なものではなくポエミーに受け取ってる人も結構いるなという印象。別にどっちでもいいけど夏木マリさんの声が素敵ですね。
歌詞の「~まり」がマリにかかってることはレビューブログを読むまで気づいてなかった。
10 いつもそばにいるよ / Stand by You
ガマガエルを手づかみディスコでうたた寝。
節々に人間大統領のエッセンスを感じるので、このままリピートしてもしっくりくる。
いま書いてて初めて気がついたけどもしかして「身構える」と「ガマガエル」はかかっているのか。身構えるガマガエルって早口言葉みたいで面白い。